矢島町立矢島小学校元町分校(もとまち)
About 矢島町立矢島小学校元町分校
秋田県由利本荘市矢島町元町字轟木にある学校跡。国道108号線沿いからも見ることができ、分校の中ではかなり発見しやすい部類に入る。また、現在は地区会館として利用されているらしい。
スポット評価
終末度合い | 10 |
訪問難易度 | 7 |
観光地要素 | 9 |
化石的価値 | 17 |
総合評価 | 43 |
最寄り駅である由利高原鉄道「矢島駅」から徒歩10分ほどで訪問可能。すぐ後ろに墓地があるので、通れば嫌でも目に入る。比較的建物の状態もよく、雪深い場所の割には丁寧に管理されているのだろう。
矢島町立矢島小学校元町分校のさじなげB級ポイント
由利本荘市矢島町はかつて生駒氏が治める1万石の城下町だった。しかしそんなことは当サイトにとってどうでもいい。町が勧める歴史まちあるきのコースはありきたりなのですべてスルーしていく。
駅から南東に進むと、廃墟になっている「ファミリーセンターたかよし」が見えてくる。おそらくこのまま残されるであろうたかよし君の賑わいに想いを馳せていると分校にたどり着く。

名著「秋田・消えた分校の記録」によると、主な歴史は下記の通り。
明治7年 (1874) 2月 智進学校と称し創立(民家を間借り) 明治25年(1892) 6月 元町尋常小学校と改称 明治41年(1908) 5月 矢島小学校の分教場となる 明治41年(1908) 8月 校舎新築 昭和35年(1960) 6月 PTAからテレビ寄贈 昭和39年(1964) 2月 創立90周年記念式を行う 昭和42年(1947) 10月 電話新設 昭和45年(1950) 4月 統合(名目)により、元町校舎となる 昭和47年(1952) 3月 閉校
こんな何気ない町中に、100年以上の歴史を誇った分校跡があるとは驚きである。事実中嶌は撮影時「分校跡だとは全く気付かなかった」という。
ただよく見ると、公園や地区会館はなく学校だったときの面影も感じられる。
閉校済の小学校といえば現在掲載済のものだと亀田小学校や上岩川小学校などがあるが、やはりここは”分校”なので大きさが違うのが一目瞭然だ。更にほかの分校と違い、駅からも近いため通常の分校(遠隔地や訪問高難所箇所)よりも非常にわかりやすい。鳥海地区への訪問ついでに寄ることもできる。
ちなみに分校手前には現役の個人商店「美好屋」さんがある。周辺の道路は狭いので、最寄スーパーなどから徒歩で向かい、是非飲み物などを購入したいところだ。いつまでもお元気で…

【追記】
2021年3月再訪。雪に埋もれながらも、住民の利用が見受けられた。愛されていらっしゃる。



【2024.08追記】
昨年夏の話になるが、集落会長の佐藤さん(60代)にお会いして中を見せていただいた。
集会スペース(元高学年の教室)はよく管理されていて、今でも定期的に集まりで使っているという。
奥の倉庫(3枚目)部分は当時の教室のままで、夏祭りの仮想や人形が在籍していた。
昭和初期は現在の校舎正面右側にも校舎があったらしく、モダンでオシャレだったそうだ。