矢島小学校金ケ沢分校 (かねがさわ)
About 矢島小学校金ケ沢分校
秋田県由利本荘市矢島町元町鮹平にある廃校跡。1955年開校で、1972年閉校と短命の学校だった。校舎の一部が残り、地区会館として利用されている。
スポット評価
終末度合い | 17 |
訪問難易度 | 15 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 16 |
総合評価 | 62 |
山奥にあるわけでもないのに、寂しい外観を見つけると昭和の訪れが身に染みる。他廃墟と隣接しているため、委員会視点では良立地といえる。
矢島小学校金ケ沢分校のさじなげB級ポイント
当委員会最多出場の旧矢島町は廃村に廃校、限界集落など豊富な観光資源を持て余している。幼い頃はコンビニもなく、電車の発着地以外の特徴を見いだせず勝手に苦手意識を持っていた。
しかしそれこそが秋田県人の悪い癖だ。自ら探求し挑戦することを忘れ、失敗の原因を地域のせいにする。目を向ける大切さをこの町は伝えてくれる。
駅から南東に1kmほど、有形文化財「土田家住宅」からもう2kmほど南下した場所にある金ケ沢地区は旧鳥海町との境にあるエリア。
分校跡地はこの中心地にあり、南にある上原を含めた2地区が学区だった。
ちなみに上原は標高320mの高原で、戦後に開拓された酪農集落である。最盛期には16戸あったというが、現在は5~6戸に減少しているようだ。
通り過ぎると荒沢地区に入り、矢島のポテンシャルに思わず失禁してしまう。
分校の入口には校門跡らしき石柱が残っている。周囲は木々に囲まれ、道路に面している幅が狭いため建物に気づく者は少ない。
矢島小学校金ケ沢分校は児童10名ほどで推移し、冬季は雪深い地区のため重宝されたという。以前委員会ではより本校に元町分校を取り上げたが、短距離ながらもいかに登校が困難だったかを感じさせる。
上述の通り、建物は往時のまま地区会館として活用されている。中には学校時代の写真も残っているらしい。
また、敷地では遊具が生き残っていた。豪雪の重みに耐え、複雑骨折を負いながらもなんとか持ちこたえている。これは産業遺産としての保存を所望する。