レストラン囲ろり (いろり)
About レストラン囲ろり
秋田県仙北市田沢湖生保内近藤沢にある廃ドライブイン。大動脈沿いにあるが規制線の類は一切なく、県境から部外者を寄せ付けないための道祖神ではないかとの見方もある。
スポット評価
終末度合い | 17 |
訪問難易度 | 12 |
観光地要素 | 13 |
化石的価値 | 16 |
総合評価 | 58 |
山村行き止まり集落とは対極に位置する開けた土地柄だが、そこに似合わぬ退廃は地区の隠れ過疎を匂わせるSNSバイバイ神である。永遠などないことを次世代にも伝えようとしているのだ。
レストラン囲ろりのさじなげB級ポイント
実は2年ぶりの田沢湖駅前エリア更新である(前回は雑居ビル)。角館エリアからまた一足気合を入れなおすことでスキージャンキーと外人が訪れていた湖畔の町だが、街中という概念はとうに亡くなっている。
最近やっているのを見かけない仙岩情報センターから200mあまり、不自然な空虚で彼は抜きん出す。
レストラン囲ろりは2000年代初頭に廃業(所説あり)し、その後手つかずの大自然と共に生保内の登竜門をふさぎ続けてきた。左にあるのは峠の力餅を語る非力なテナントの残骸が眠っている。
原因はやはり峠の茶屋で間違いない。熾烈なバトルに敗れても弁慶の如く立ち尽くす、十和田湖湖秀亭をリンクさせる勇ましさを感じるのは我々だけだろうか。
目と鼻の先でライバルは今も生き続けている。県境寄り「最も岩手に近い店」のブランドには勝ちようがなかったことだろう。閉業の日はさぞかし悔しさをにじませたに違いない。
「2位じゃダメなんですか」と語った者にも見てほしい、その末路が駅前で矜持を保っていた。