親川の湯 サムネ

由利本荘市大内 親川の湯 ~消え果てた伝説の養命~

親川の湯 (おやかわ)

親川の湯 外観

About 親川の湯

秋田県由利本荘市親川薬師沢2番地にかつて存在した伝説の名湯。300年以上の歴史を紡いだが2010年代(?)に廃業し、現在は敷地含め跡形も残っていない。

スポット評価

終末度合い20
訪問難易度25
観光地要素10
化石的価値00
総合評価55

往時の観光地図でもほとんど紹介されておらず、場所だけが記されていた秘湯中の秘湯。看板ひとつ残っていない潔さは廃墟ロマンの塊でもある。みちのくの徳川埋蔵金といったところか。

さじなげB級ポイント

離村から40年以上経過した廃村は原野に戻るケース(例:千歳地区)もあるが、90年代の書籍に登場しておきながら全く手掛かりのない温泉がある。由利本荘市に存在した「親川の湯」だ。

2000年代に制作されたページには「道の駅おおうちが開業したのち廃業した」とある。そこの源泉こそ町を跨いだ岩城町親川地区にあるのだという。我々は現地へと向かった。

親川地区

国道7号線沿いに10軒ほどが住む親川集落から東に入り、草木をかき分けると細い田園地帯が現れる。

頭上に東北自動車道が見えるあたりまで進むと、右手に未舗装道への分かれ道が残っている。

親川の湯 入口

画面左奥への脇道が見えるだろうか。未舗装道から更に反れる獣道が温泉への入口だという。

草木が生い茂り、車はもちろん徒歩でも進むことが困難になっている。3km先にあるらしいが…

存在しない

脇道ではない方を進むと数枚の田園が広がっているが、人影は確認できなかった。
航空地図を見ても該当箇所に温泉は発見できない。一体どういうことなのか。

1702年に開湯し、かつての亀田城藩主も通ったとされ、大正時代には3棟が立ち並び湯治客で賑わったという。昭和期には「楠山荘」として1棟が残っていたそうだが、にわかには信じがたい。秋になったらまた来よう…