元六郷温泉 (ろくごう)

About 元六郷温泉
秋田県仙北郡美郷町六郷東根(湯田)にある温泉跡地。かつて人間が暮らした廃村の中にあり、現在は利用できない。しかし今でもあったか山の源泉として使われている。
スポット評価
終末度合 | 20 |
訪問難度 | 24 |
観光要素 | 18 |
化石価値 | 18 |
総合評価 | 80 |
否応なしの高得点である。大半の季節で訪問できないであろう草木の多さには当委員会メンバーもうんざりだった。二度と行かない可能性が高そうだ。
元六郷温泉のさじなげB級ポイント
2022年9月、廃村湯田の記事を書いた後に気になる情報があった。旧湯田集落の看板に、「あったか山源泉」という最悪な文字列を発見したからだ。
その後X上で情報を集めたところ、フォロー0フォロワー0の革命戦士からDMにて「現存している」とのタレコミ情報が届いた。一週間後、googleマップに証拠写真が掲載されており我々は震えた。


これは明らかに内通者か元住民の差し金だろう。地図に映る不吉な湾曲山道の入口はここで、道路向かいでは養蜂所のハチが行く手を睨んでいた。
どうやら蝶のように舞うことも許されなさそうだ。気を引き締めて向かわねば。


うーん。入って3分でS字未舗装に突入とはやる気が違う。
まさかここから30分以上登ることになるとは…。戻るに戻れないデンジャー散策はダイエットに最適。
無所属元職、落選確実


元六郷温泉は山奥の行き止まりにある掘っ建て小屋。いつからあるのかはわからない。
電柱は湯田ダム側から伸びており、離村後に獣道が整備されたものと推測される。

右の十字部分が現在地で、源泉として元から存在はしていたのかもしれないが建物は存在していない。
設備維持のために建てられたもので、集落が現存していた頃は別で共同浴場のようなものがあったのではないだろうか。

小屋には鍵がかかっており、今更過ぎる行き止まり看板がストレスを募らせてくる。
後ろの堀?にはポンプ設備があり、小屋内の電源設備から下流に送られているようだ。

行き止まりには、年季の入った木の電柱だけが歴史を語ろうとしていた。
果てしなく遠かったが、来た意味はあったのかもしれない。なぜなら次がないかもしれないほど、遠く険しい道だったからだ。
【2024.06追記】
近隣住民から情報提供をいただいた(たいへんありがたい)。
ここは湯田集落がダムに沈んだ後に、「湯田沢山荘」として宿が開業したという。
現在残る建物の更に奥(また行かなきゃ…)にかつて建物があり、あったか山開業後すぐに閉業したとのこと。図書館に写真があるそうなのでまた探しに行くこととする。