史跡 尾去沢鉱山 ~動かない無名の偉人たち~




史跡 尾去沢鉱山 (おさりざわ)

史跡 尾去沢鉱山 内部
お手軽遭難ツアー

About 史跡 尾去沢鉱山

秋田県鹿角市尾去沢獅子沢13-5にある鉱山跡地。近代化産業遺産に認定されており、内部の見学が可能。往時を再現したリアルすぎる人形の数々は炭鉱夫たちのストレスを呼び覚ます。1300年前に開山したと言われ、長きにわたる北秋鹿角地域の産声を直接感じられる貴重なスポットである。

スポット評価

終末度合い19
訪問難易度15
観光地要素15
化石的価値23
総合評価72

県北屈指の名所だが、如何せん距離があり観光客人気はやや低め。それでもかけた時間を無駄にはしない空気感が全身を包み込んでくる。セクハラとはこんな気分なのだろうか。

さじなげB級ポイント

JAZZバーというものは大人の嗜みのひとつだ。音色と共に傾けるカクテルは仕事の疲れなど忘れさせてしまう。

ただこれは少々贅沢すぎる。唇に運ばれるアルコールは、汗と苦しみを乗り越えてこそ到達すべきものではないか。
時に人間は自らに甘い。カネや性に溺れ、俗世間を離れていく動物を見慣れていたはずなのに。反省しなければならない。

鹿角花輪で濃ゆいホルモンの後味と共に目を醒ました。昨晩は忘れたいことがあったはずだが、もう覚えていない。少しだけ滞在時間を伸ばすことにした。

尾去沢地区は花輪エリアから遠くない。県道66号線を10分も西に行けば、不吉な登り坂の先に体育館「かなやまアリーナ」が見えてくる。

この日の曇天を私は忘れていない。上マップの分岐で右に行くことも忘れていない。空に見とれないよう心に留めていただきたい。

史跡 尾去沢鉱山 入口
『鉱山歴史の坑道』

抜け出せないような仄暗い入口をいつ見たことか。とうの昔に忘れた部室を思い浮かべ、悪寒が走った。盟友「マインロード荒川」の想いを背負う姿は引き返す選択肢を与えない。

オトナ1,000円など大した問題ではない。1.7kmの遭難がスタートする。

史跡 尾去沢鉱山 工場
『尊い犠牲はかえらない』

初めに見えたのは炭鉱内の会議室であった。まだ生きているかもしれない鉱夫が計画の綿密な確認を行っていた。
犠牲は栄光の下になぞ存在しない。今日この日を生きるための敵として存在しているだけだ。全国のイジメっ子は器の小ささを恥じるべきである。

尾去沢鉱山は人力で掘られた鉱山としては国内最大級の規模を誇る。しかも江戸時代にここまで大規模な採掘があったとは…現代人には想像もできない苦労だ。

いくつも見られる水晶脈はその魅力を今に残している。莫大な可能性と結果がこの山にあり、リスクを顧みても肺を汚す理由に触れることができる。

史跡 尾去沢鉱山 エレベーター
『いつか地獄へ直滑降』

金山、銅山として日本を代表する鉱山であった尾去沢が残すものは「テーマパーク」などという軽んじられた概念ではない。

危機管理意識を伝える施設・働き方を考える施設として令和の時代こそ再評価されるべき存在といえよう。

撮影:2017年10月




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