廃村 美郷町湯田 (ゆだ)

About 廃村 美郷町湯田
秋田県仙北郡美郷町六郷東根にある集落跡地。最盛期20戸前後で、1975年までに県営の砂防ダム建設及び国の「ガケ地危険住宅移転事業」によって全戸が離村した。
【追記】元六郷温泉に関する記事を追加しました。
スポット評価
終末度合い | 18 |
訪問難易度 | 14 |
観光地要素 | 13 |
化石的価値 | 17 |
総合評価 | 62 |
ダム関連離村の中でも管理が甘く、粗雑に残された形見たちは無念の極みである。すべてが同等には扱われない現代社会の格差を感じられる名所である。
廃村 美郷町湯田のさじなげB級ポイント
名水の里と呼ばれる美郷町旧六郷町だが、先人の開拓は当然大元の水源が存在する。
それが黒森山を水源とする湯田沢川ルートで、関田円形分水工から4kmほど上流に位置している。

どう見ても大巨人が入浴している六郷温泉あったか山はその抱負な水源を活用した施設で、今回の旅は進撃の石塚隊長が壁の隙間からターゲットを見つめる午前10時から始まる。
エリア一帯は昔から水害が多かった地区で、ダム建設以前は民家及び耕作地にもたびたび被害が及んでいたという。原因のひとつに彼がはたらいていることはまず間違いないだろう。

よく晴れた日のことだった。コテージ地帯から伸びている舗装道が廃村への入口で、その距離はわずか200mと実に近い。ただ河川を見ていると上流かつ急流になっていくのがわかる。
石塚は言う、「失恋で沈んだ気持ちは離村する住民の気持ちと一緒のはずだ」と。
この湖底に湯田ありき


廃村美郷町湯田は旧六郷町の東端に位置し、かつての湯田は各所から水が湧き出る肥沃な土地だったという。1915年には六郷東根小学校湯田分校も開校された(1974年閉校)。
跡地(集落入口付近)には1999年に建立された離村記念碑と、当時の在住地マップが残されている。これは廃墟マニアとしてはたいへんありがたい資料であり、価値の高い品物だ。

神社だけは現在も残っているらしく、「消えた村の記録」には元住民が毎年祭りを開いているというが近年の実態は不明である。地区にはマタギがいたとの記述もあるが、こちらも真相は不明。
また、「ダム上流には湯田山荘が開設されている」とあるが、我々はてっきりそれがあったか山のことだと勘違いしていた。だが確かにgoogleマップを漁ると…それらしき建物が…。再訪必至。
【追記】問題の箇所に関する記事を追加しました