鹿角市中滝 (なかたき)

About 鹿角市中滝
秋田県鹿角市十和田大湯白沢にある十数戸ほどの小集落および周辺地域。その名の通り周囲には多くの滝があり、十和田湖に向かう玄関口としても知られる。
スポット評価
終末度合い | 17 |
訪問難易度 | 15 |
観光地要素 | 13 |
化石的価値 | 16 |
総合評価 | 61 |
鹿角市最奥の集落のひとつ。県境にあった大清水(後述)は廃村になっているため、次はここだと時代が狙いを定める危険地帯だ。
鹿角市中滝のさじなげB級ポイント
我々には希望がない。しかし同族嫌悪はせず、廃れゆく町並みに哀愁と愛着を感じてしまう。溺れる者は藁をも掴むといったところか。
十和田へ向かう秋の空、薄暗い道のりで中滝にたどり着いた。近隣集落の大湯温泉から12kmほど離れており、発電所と森に挟まれた地区だ。

銚子の滝、湯の又の滝など名瀑に囲まれた集落で、中央には廃ガソスタと公衆トイレが設置されている。昭和初期の地図には白沢としか記述がなかったが、中期になると「中滝」と表示されていた。
1970年代初頭の住宅地図を確認したところ、20戸ほどが道路沿いに鎮座していた。現在はその半分以下となっており、非常に静かな印象を受けた。

集落の東側には、除雪センターと併設で中滝ふるさと学舎という観光施設がある。鹿角市立中滝小学校(2015年閉校)を再利用したもので、蕎麦打ちやピザ焼きなどが体験できる。カフェスペースもあるため是非立ち寄りたい。
また、集落の西を10kmほど進むと廃村 大清水がある(1919年入植~2009年離村/1973年まで分校が設置された)。県境に近く標高も高い僻地だが、車を停められるスペースが乏しく訪問は難しい。窓からいくつか廃屋が見えるが、大半は荒れ地となっており実に無残な姿だ。(2022年9月記事化)

集落の南側にも赤川、田屋、箒畑など数戸が点在しており、川沿いの景観はまさに限界そのものである。渓流と共に歴史は流れないでほしいものだ。
大湯と中滝の中間(果樹園の奥)にある扇平(おうぎのたい)には、十和田町立大湯小学校扇平分校の校門だけが残っている(上画像/1904~1971)。
県内屈指の廃校数を誇る鹿角市だが、学校跡を確認できる場所は限られている(特に分校はこの2か所のみ)。せめて場所だけでも後世に記してほしい。