湯沢市立三梨小学校 (みつなし)
About 湯沢市立三梨小学校
秋田県湯沢市三梨町字清水小屋にある学校跡地。2022年に川連小・稲庭小・駒形小と共に稲川小学校(川連小の校舎再利用)に統合された。校舎がそのまま残り、活用先を募集している。
スポット評価
終末度合 | 15 |
訪問難度 | 23 |
観光要素 | 10 |
化石価値 | 13 |
総合評価 | 61 |
町の中心地とは言えど、道中の通路が狭いため利活用には向いていない。しかし壊すまでのメリットも少なく、まだ数十年は残っていそうだ。
湯沢市立三梨小学校のさじなげB級ポイント
船場吉兆の女将は、頭が真っ白だとよく話していた。それでも時が経てば、人生はいくらでもやり直せる。人間さえいれば、夢は終わらない。
しかし肝心のヒトさえいなければ、何もできやしない。取り上げる人も気にする人も、助けてくれる人も集まらない場所は人里としての尊厳を失っていくのだ。
学校が幕を閉じるということは何か。アナログの記念誌は町の奥深くに押し込まれたまま、卒業生や我々のようなトンチキ野郎が開くのみである。
温故知新とはよく言ったものだが、失われた資料の価値は二度と手に入らない。絶命した生物の原因は何だったのか。開拓に去った人間の原因は何だったのか。失策を知らずしてヒトは成長できないはずなのに。また忘れようとする。町史は真っ白、写真ひとつ載っていなかった。
それでも人間は哀れなものだ。美麗な山の雪景色に見とれてしまい、いつの間にか廃校の前にいることに気づかなかった。
田んぼの中にふいに現れるその姿、きっと笑顔であふれていることだろう。
やさしく かしこく しなやかに
湯沢市立三梨小学校は1959年の開校で、旧稲川町の中心地にほど近い学校である。
現在の校舎は1985年に建てられたもので、現在の校舎は旧校舎のグラウンドにあたる。詳しい沿革は市のページに掲載されている。
本物件に関して「中に入れないものか」と市に聞いてみたところ、「(市内には文書保存で使っている学校もあるが、それを含めて)基本的に一般の方の入室について対応していない」とのことで残念ながら許可は下りなかった。
ただ外観であれば敷地内の撮影に対応してくれるらしい。でも道路から近いので三梨は立ち入ることなくズームレンズにて撮影させてもらった。担当者さんには今後も連絡することだろう。
そしてこの校舎が利活用される可能性はほぼゼロに近い。なぜなら校舎裏20m先にセクロス教団のアジトが潜んでいるからだ。
稲川地区は両親共働きで稲庭うどん製造工場や製靴工場等で働く人が多いため、日中の校舎まわりは非常に閑散としている。寂しい人間がたどり着く先はきっと、神の思し召しだろう。