廃村 鷹巣町一通(いっとおり)
About 廃村 鷹巣町一通
秋田県北秋田市鷹巣町綴子(つづれこ)字一通にある集落跡地。最盛期2戸で、1971年に集落再編成事業で移転した。跡地は大半が珪藻土の加工場となっており、大型トラックが行きかう無機質な場所になっている。
スポット評価
終末度合い | 16 |
訪問難易度 | 16 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 12 |
総合評価 | 58 |
工場用地の先に農地があるわけだが、以前は道路も発達していなかったと考えるとかなり辺鄙な場所だ。場所を知らなければただ通り過ぎてしまう。
鷹巣町一通のさじなげB級ポイント
1980年代の地図には「通」と記述されているが、これは印字ミスだろうか。地名あるところに歴史がある、それを確かめるため我々は軽にムチを入れなおした。
廃村 西又東又の帰り、余力はないものの岩谷(200号線東側)集落手前の橋を渡ることにした。すぐ広い砂利道となり、見慣れない光景が目に入ってきた。
糠沢~岩谷の道中はとてもトラックが通れる広さではないため、岩谷~一通間がなぜこうなっているのか納得がいかない。それでも通じただけマシか。
先述した地図では、この道路が県道200号線になっている。しかし90年代後半からやや北にある岩谷~田子ケ沢間が200号(矢坂糠沢線)へと変更されている。
2kmほど急坂を上ると舗装道に出る。大半が荒れ地になっているが、見渡せば開かれた集落だったことがわずかに感じられる。
家屋は残っておらず、400mほどの区画を過ぎるとすぐに下り坂となる。下りは大半が工場地帯となっており、何台もトラックとすれ違った。
「秋田・消えた村の記憶(2001)」によると「田んぼの真ん中に移転記念碑がポツンと立っている」とあるが、そもそもの田んぼすら確認できなかった。
集落跡は岩谷~綴子小田を繋いでおり、岩谷から来ると小田でも市街地かと勘違いしてしまう。しかしケータイの電波は全く入らなかった。
帰り道(綴子西館)には、前回の小田訪問時に見つけなかった「綴子小学校の旧校舎跡地(1886~1907)」があった。(残っている建物は工場跡)
変わりゆく町の姿に翻弄される鷹巣町北部、見逃せないB級地帯である。