黒沢集落

横手市北上線 黒沢駅 ~極東鉱山に四季の移ろい~

黒沢駅(くろさわ)

黒沢駅 前
秋の紅葉は360度囲まれた至高の絶景。

About 黒沢駅

横手市山内黒沢字下黒沢、瀬野ヶ台、蒲坂、丸志田、田代沢、上黒沢などにまたがるエリアに位置する黒沢地区の中心駅。主に「駅周辺エリア」と「県道以南エリア」に分かれている。秋田県最東端に位置し、隣の小松川集落とは崖沿いの道路でやや離れており、文化圏は岩手県側に近い。住民の話だとIBC岩手放送の電波も入るという。参考:時刻表

スポット評価

終末度合い 20
訪問難易度 14
観光地要素 8
化石的価値 12
総合評価 54

ここは一部の鉄道マニアが1日1人降りるか降りないか程度(といっても矢美津駅よりは利用されている)。理由はわからないが、一応ほかの駅に比べて1面2線ある大きめの駅だからだろうか。地元住民が駅を利用する姿はほとんど見られず、地域を一周しても多くて5人ほどしか出会うことができない。川のせせらぎが聞こえる爽やかな地域だ。

黒沢駅のさじなげB級ポイント

ぜんっぜん資料が出てきませんが、ここはその昔「黒沢鉱山」としていち時代を築いた鉱山集落の名残である。駅舎も比較的大きく、周辺も往時の歴史を感じさせる巨大な住宅がいくつかある。

黒沢駅 冬
駅舎は「黒澤駅」表記になっている。

駅周辺は20分もあれば歩きつくせるほどにコンパクトなエリア。偶然出会った住民の方が「ここは3メートル以上雪が積もることもある。ただ豪雪地帯としての存在は薄いから、昔は秋田のチベットと呼ばれていたんだよ。大学生ボランティアとか一回は来てほしいもんだけどね」と語っていた。

幹線道路である県道107号線を縦断すると、もうひとつの「県道以南」の上黒沢エリアが見えてくる。細い道路沿いに住宅が点在していて、こちらの方が本来の黒沢地区といったような様相だ。

黒沢駅 南の上黒沢集落
上黒沢字堂林付近。右脇から車が出てくるので十分注意したい。

上黒沢は最奥の住宅一軒だけがだいぶ離れているので、上黒沢訪問時は目印にしたいところ。(というか正確にはそこまでいかないと一般住宅の敷地ないで車を転回させなければならない。)

加えて冬期間は雪の関係で通行できない道路が多数あるので、訪問時は重々確認しつつ進まないと後々困る。対向車が来た場合に異常に焦って抜け出せない場合がある。

黒沢駅 駅前2
※建築中の建物は駅ではなく、駅はその奥にある

なお駅から北東部の河川沿いは「田代沢」という川沿いの廃村がある。ここ近辺は明治中期から「平田炭鉱」として名の知れた鉱山地帯で、昭和30年頃最盛期だったという。駅構内が大きい理由も、鉱山跡地を見ると納得できる。

併せて107号線沿い岩手県境付近に旧「黒沢小学校」があった。集落会館の上に建物が現存している…と聞いているがこちらは未腸さなので後日まとめたい。

チベット自治区にかけるわけではないが、文化圏が岩手なだけだって気さくな方が多い(話しかけてくる方が多かったのが印象的)。訪問先の中でもトップクラスの絶景に包まれていたので、四季を通じて訪問したい名所と言えるだろう。