鹿角市営水晶山住宅 (すいしょうざん)
About 鹿角市営水晶山住宅
秋田県鹿角市尾去沢上山にある市営住宅跡地。2010年代後半に全て(約30戸)が解体され、敷地一帯は更地のままとなっている。現在バス停だけにその名前が記されている。
スポット評価
終末度合い | 12 |
訪問難易度 | 15 |
観光地要素 | 15 |
化石的価値 | 13 |
総合評価 | 55 |
無知の知とはよく言ったもので、知らなければこの地に降り立つ人間すらいないことだろう。鹿角の奥深さをまたひとつ刻み込むマイナー観光地である。
鹿角市営水晶山住宅のさじなげB級ポイント
スキーマニアでもない限りその地名は轟かない。冬期間の鹿角にわざわざ立ち寄るアスピーテ野郎など増加するわけがなく、硫黄よりもきな臭い我々のような集団ばかりが群がっていた。
花輪地区の中心地でスカスカ朝市を眺めてから公営プールを盗撮。前科ルーティンをすましたところで尾去沢エリアに突入せんとす。ドキドキお囃子がパトランプを照らして迫ってくる。
嗚呼どう見ても市街地。バス停名が時代を体現するとは皮肉なものだ。
ここには不思議な中毒性がある。鉱山のレアメタルが財布をひきつけるのか、それとも一人になりたいだけなのか…。鉱山集落にはいつも陰惨な歴史と隠し切れない淀みがある。だがそれがいい。
「市街地」から左折して脇道に入り、ビレッジハウス尾去沢をくぐるか尾去沢小学校の奥を進むかすると、スキー場入口手前に変な荒地が現れる。これこそが水晶山住宅の跡地である。
惜しくもフジカラーで残すことはできなかったようだ。残念でならない。
googleストリートビューには往時(2014年)の姿が残されている。この時点で解体寸前だったと推測される。
上画像はほぼ同地区から撮影したものだが、道路はもちろん公園も建物も原野に還ってしまったようだ。
地区内の空港写真にもその姿があった。2000年代初頭に撮影したと思われる。
写真左上の上山地区にピンクが生きる。下のマップとは大きな違いである。
更に90年代の住宅地図には街区公園近くに公営浴場があったとも記されている。
鉱山だけではなく、周辺集落の歴史もどうにか残していただけないだろうか…