鹿角市立花輪小学校花軒田分校 (はなのきだ)
About 鹿角市立花輪小学校花軒田分校
秋田県鹿角市花輪上ミ平にある学校跡地。1975年に花輪小学校へ統合されており、建物は解体されて敷地は(上画像中央の登り坂の先)は広場になっている。
スポット評価
終末度合い | 16 |
訪問難易度 | 16 |
観光地要素 | 15 |
化石的価値 | 10 |
総合評価 | 57 |
観光の概念が存在しない集落である。業務外で訪れた人が何人いるのかで夜も眠れない。夜にはたどり着けないというのに。
さじなげB級ポイント
鹿角市の中心地である花輪からほど近く、尾去沢鉱山の3kmほど北に花軒田はある。以前訪れたことがあったのだが、学校跡地があるとは知らず素通りしていたのを思い出し、あえて冬に再訪問を試みた。
花輪温泉ゆたろうを素通りし、浅利佐助商店を右に確認しつつ西山農免道へと入る。これはローソン十和田末広店に通じる台地上の新しいルートだが、冬期間は途中の女平までしか雪よせされていない。
このあたりは1978年に移転した開拓村の名残で、現在は隣の男平に養豚施設が建築されている。そこから山を降りて3戸が生活する曲沢集落を通って末広駅まで抜けられるが、道のりが寂しく遠いので初心者にはオススメできない。
今回の目的地は女平に向かう途中、下記マップの左側が集落への入口である。ここまでは森を1kmほど登る道中で、集落の匂いは一切感じられない。
わかりにくいが、集落の中心地で撮影した画像である。花軒田は100m四方の坂道に沿って10数戸が生活している地区だ。
鹿角市立花輪小学校花軒田分校は1882年の開校で、校舎は地区の一番高い場所(最初の画像は上の画像の真後ろで撮影した)にあった。
訪問時はこの自治会館が校舎跡の敷地だと思ったが、ここではないらしい。「消えた分校の記録」によれば石碑があるというが、雪が深く侵入できなかった。
山深い場所にある曲沢と花軒田を象徴するように、自治会館の入口には新聞受けが置かれている。契約している6人分のために日々配達員は最善を尽くす。
本校まではわずか2kmだが、とても低学年の児童が歩く道のりではない。10~30名が通った一学級の小さな学校があったことを、地区以外の誰が知っているのだろうか。静かな台地の上で、我々はその歴史をかみしめていた。