廃村 上小阿仁村大錠 (おおじょう)

About 廃村 上小阿仁村大錠
秋田県上小阿仁村南沢字大錠にある集落跡地。最盛期3戸で、1972年に集落再編成事業で無人となった。15年ほど前までは田んぼや家屋も残っていた。
スポット評価
終末度合い | 17 |
訪問難易度 | 16 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 14 |
総合評価 | 61 |
八木沢集落や萩形廃村の手前にあり、入口がややわかりにくい。ここのような我々の知らない入口がまだ隠れているかもしれないと思えば胸が高鳴る。
廃村 上小阿仁大錠のさじなげB級ポイント
ご無沙汰しております。風評被害にお悩みの闇深き村に本日も委員がご到着。
中茂集落への参拝を済ませ、村役場より有名なパンダラーメンで集合だ。
枯渇したデリシャスに一礼し、南沢公民館(分校跡)も確認するとおなか一杯になりがち。しかしここからがスタートであり終わりの始まりである。

県道129号線を3kmほど南下するわけで、道中は八木沢住民やインフラ関係の車が行きかうため安全運転で参ろうぞ。
ストリートビューでも見ればわかるが、道中は崖沿いの山林が長く続くため入口がたいへんわかりにくい。いくつか林道に入る分かれ道があるが、下画像の上り坂を見間違えないようご注意いただきたい。


上小阿仁村大錠の全景である。坂道を少し上ると左右50mほどの荒れ地が広がっていた。google航空地図にあるような畑は確認できない。
「秋田・消えた村の記録(2001)」によると「3戸の茅葺き屋根が残っており」とあるが、画像奥に農作業小屋が2棟あるだけだった。

この地の奥にはかつて発電所と沖田面小学校大錠分校があり、更に奥には小深沢開拓村(1948~1972)もあるらしいが、元住民が建てた「入山を禁じる」旨の看板があったため訪問はやめておいた。
辺り一帯は荒れ地や牧草地となっていて、わずかにゼンマイの栽培が行われていた。他廃村と比べればまだ綺麗に管理されている方だ。

手前にある南沢集落の住民によると、国道285号線にある「小阿仁川ドライブイン」はかつて大錠に住んでいた方が営んでいたという。
しかしこちらも2010年代中頃に廃業し、人の往来はみられない。南沢も数世帯が残るのみとなっており、過疎化の波は直前まで迫っている。

【2024.07追記】
2024年5月再訪。集落跡を突き当りまで進むと、草木が生い茂って以前は見つけられなかった分校跡の石碑がハッキリと確認できた。元住民の家屋もあり、耕作もまだ続けているようだった。

【2025.02追記】
南沢集落に関する史実冊子廃村小深沢の記載があった。
8軒と神社の存在が確認できるが、現在の航空地図と見比べても場所がわからない…困難…。