アクトバード矢立 サムネイル

アクトバード矢立温泉 ~赤き伏兵害獣に弱し~

アクトバード矢立温泉 (やたて)

アクトバード矢立温泉 正面

About アクトバード矢立温泉

秋田県大館市長走字長走赤湯沢1にある廃温泉旅館。2014年夏頃に閉館したとされ、現在も建物や看板がそのまま残っている。秋田最北端の一体にあり、かつては温泉街として数軒の名湯がひしめいていた。

スポット評価

終末度合い21
訪問難易度14
観光地要素14
化石的価値23
総合評価72

現存する大館矢立ハイツと混同されがちだが、忘れられるにはあまりにも惜しい大型物件である。なお近隣の下内沢温泉(日景温泉手前の砂利道を降りる)は廃業後更地になってしまった。

アクトバード矢立温泉のさじなげB級ポイント

秋田県大館市~青森県平川市(碇ヶ関)エリアは実に香ばしい。決して秋田県人を大都会弘前には入れないぞという強い意思を感じる廃墟パークとなっている。

当委員会では取り上げないが青森側にも廃温泉が立ち並んでおり、もはやどれが営業しているのかすら判断できない状況に陥っている。

アクトバード矢立温泉 入口

大館から弘前まで一直線の国道7号線沿い、サイト掲載後更に傾きが激しいドライブイン松原を見学してから陣馬で馬肉を購入するに限る。

最北端の上陣馬集落を通り抜けると2車線になり、橋を越えると間もなく上画像の入口が見えてくる。後続車の視線に注意しながら潜入したい。

アクトバード矢立温泉 外観

明らかにきな臭い外観が木の隙間から見えてくる。2010年代の訪問ブログもいくつか残るため、もしや営業しているのではないかと疑心暗鬼を生ずる。

日帰りオトナ400円で最大100名宿泊可能、自炊湯治も可能だったという。1泊2食付きで4,800~7,000円という激安宿を今に伝え…ていない。
看板にも書かれている通り、ここは鉄分豊富な赤湯として有名だった。タオルも真っ赤に染まる香ばしさで万病に効くと親しまれていた。内装もオツすぎる…!

駐車場

建物奥に駐車場があり、画像ではわかりにくいが右側が温泉棟(日帰り)入口、手前の坂道を下ると宿泊棟入口(1枚目画像)となっている。だいぶ草木に愛されているようだ。

ちなみに、まさかの公式ホームページの生存が確認できた。
地図が陣馬駅移設(1970年)前のため、女将は長らく鉄道を使っていないものと思われる。平成期に現存した激軽ページは建物と共に一見の価値ありだ。

矢立

【追記】
1970年代の地図を見ると、その入口及び道路はそこまでアップダウンが見られない。現在の国道7号線となるまでは、道なりに訪れることができたものと推察される。

また、左に見切れているのは現在森に戻っている「下内沢温泉」の姿である。入口は砂利道で、開けていたときの姿を想像することは難しい場所だ。是非セットで訪れてみてほしい。

アクトバード

【追記2】
2023年5月再訪。よく見ると、川べりにもうひとつ建物が崩れているのがわかった。
これは別館なのだろうか。橋から眺めるとその大きさに驚くことだろう。一見の価値あり。