松木台温泉ホテル (まつきだい)
About 松木台温泉ホテル
秋田県秋田市上新城中字松木台86番地にある廃温泉ホテル。建物がそのまま残り、手つかずのまま放置されている。周辺は試験農場となっているが、台地上の行き止まり立地のため人通りは一切ない。
スポット評価
終末度合い | 19 |
訪問難易度 | 12 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 12 |
総合評価 | 57 |
温泉の名所に廃墟あり。時代が過ぎ去りさえすればそこら中に泉は生き残っているのである。秋田市こそ見落とされたコンテンツなので。
松木台温泉ホテルのじなげB級ポイント
秋田市で終わっているのは大滝山温泉だけではない。それよりも先に息絶えたスモールボスがいまだに生き残っている。噂では2000年代後半に廃業したという。その姿を追った。
秋田北ICから北へ500mあまり、147年の歴史に幕を閉じたばかりの上新城小学校(2022年3月閉校)に目が行きがちだが、上新城の期待値はそこだけにとどまらない。
見ての通りの白塗り教科書である。可能性しか感じられない南北逆の看板にお涙ちょちょ切れ閉校式。ありがとう歴戦の勇者たちよ。左上に小さく見える神の湯(大滝山温泉)も当然臨終済である。
一応町の中心地(看板の中央)には「さとぴあ」という廃校活用施設が機能している。ただ上から目線のデカ箱君であることに加え、隣に公民館があるなど愚行甚だしいのでスルー推奨。
肝心の松木台温泉ホテルは、さとぴあ(旧上新城中学校)から50mほど坂を登った場所にある。廃隠すなら廃の中なのである。これは秋田市の姑息な策略という可能性も考えられる。
よく見ると先ほどの看板にも場所が明記されている。今日日ご案内いただけるB級スポットも珍しいため、優しい市長のバラマキ的はからいによるものと謝辞を送りたい。
日帰り入浴 大人500円
民間温泉だったため、各種観光冊子や解説本でもその名前を見かけることはない物件だ。行政の手引きがないだけでここまで歴史から虐げられるのも可哀そうでならない。花乃湯温泉しかり、彼らの生き字引はこのまま亡くなってしまうのだろうか。
ざっと見宿泊は10部屋程度だろうか。敷地も広く、40台あたりは駐車できそうな余裕を感じられる。
しかしどうしても場所が悪かったか、周辺には観光地としての要素が一切なく、釣り客や山客も需要も見受けらない。一体ここにどんな勝ち筋があったのか…。当時に思いを馳せるばかりである。