鳥海町立小川小学校 ~薔薇色のがらんどう~

鳥海町立小川小学校 (こがわ)

鳥海町立小川小学校 道中

About 鳥海町立小川小学校

秋田県由利本荘市鳥海町小川字山ノ田3(現在の下小川)にある学校跡地。建物はすべて解体され、森の中に敷地だけが残されている。入口を告げる看板や標柱は建っていない。

スポット評価

終末度合い17
訪問難易度16
観光地要素16
化石的価値12
総合評価61

ふざけた場所だ。小さな入口とは対照的な敷地の広さに、誰もが腰を抜かすことだろう。滑り歩いていたこれまでの日々は節穴だったのか。まだ見ぬ世界は目の前にあった。

鳥海町立小川小学校のさじなげB級ポイント

久しく勘違いしていた。鳥海町川内エリアには108号線沿いに「小川農村環境改善センター」という公民館があり、これを学校跡だと思い込んでいたのだ。

閉校年(1993)の造りにも近く、あたかも廃校かのように我々を欺いていたのだ。

小川農村環境改善センター

しかし80年代のゼンリン住宅地図を開いてみたところ、そこに建物はなかった。

真実は橋の反対側を示していたのである。早とちりでフられてきた過去を忘れていたのだ。

下小川

そこで周辺を散策したところ、どうやらここが学校への入口らしい。川沿いに駐車スペース(※おそらく農作業用)があるので勝手に利用し、トレイルランを始めることにした。

いくらでも土地はありそうだが、安全を考慮して丘の上になったのだろうか。半地下で暮らしている人間にはさっぱりわからない謎だ。

未曾有のだまぐらがし天狗

鳥海町立小川小学校 石碑
小川小 敷地

鳥海町立小川小学校は1877年の開校で、1947年には川内中の分校も設置された。

1983年にはプールも造られたというが、1993年に川内小へ統合した後すべて解体されてしまった。

鳥海町立小川小学校 1970年

1970年代の航空地図には確かにその姿がある。林を通り抜け、校舎、体育館、更に登ってグラウンドとなっている。石碑は青い校舎の右端付近に建てられている。

御芳名には100名以上の名前が綴られ、立派な証を建てた割には知名度が壊滅的に低い。

小川小 グラウンド

グラウンド跡地までなんとか登っての1枚。美麗な夕陽に感動を覚えた。

チノパンがトゲまみれの重傷を負ったことは言うまでもない。傷と思い出は深く刻まれた。

小川小学校

【追記】
2024年5月再訪。当時の住民の話によると、給食車もこの急坂を登って納品に来ていたらしい。
冬期間の恐怖といったらないが、それも今では現実としてとらえられない。