交通安全人形 羽後町田代(うごまちたしろ)
About 交通安全人形 羽後町田代
秋田県雄勝郡羽後町田代畑中にある交通安全人形。珍しく洋服を着用しており、オシャレさを感じられる。ご丁寧に名札もつけられていて、愛着と執着を抱かずにはいられない粋な奴らだ。
スポット評価
終末度合い | 10 |
訪問難易度 | 14 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 12 |
総合評価 | 50 |
神代や元木田にはなかった人通りと友達(後述)がいるため、使い古された様子がなく好感が持てる。時間帯によっては本物の人間に勘違いする可能性もあるので、ある意味見かけのにぎわい創出に一役買っているのかもしれない。ただし道を聞こうと立ち止まったところで、仕事に従事しているため口を開くことはない。
特徴
羽後町高瀬地区は道の駅がある開けたエリアと違い、山に囲まれた盆地が南北に細く連なる静かな田園地帯だ。点在する集落は旅のワクワクを増幅させてくれる。
一般的なルートだと東由利町中心地の老方から伸びる県道398号線の南下、もしくは羽後町中心地の西馬音内から県道275号線を西に一直線で行く2つのパターンがある。おそらくこのあたりは読み飛ばされるので無視して大丈夫だ。
高瀬から更に南下するとお互いさまスーパー「仙道てんぽ」や絶好の廃村エリア(近日まとめ予定)、そこから58号線を進むと鳥海町下笹子(しもじねご)に出ることができる。意外と生活重要道。
そして今回の主役は奥深き羽後町西部の玄関口、山間地帯中心地となる田代畑中の「羽後町高瀬小学校」の通学路手前にいらっしゃるのだ。子供の通学を見守るナイスガイということだ。
学校に至るまでの上り坂がやや長く、登下校時は周辺の山あい集落から送迎の車が殺到するものと推測される。それを防ぐ正義のミカタがこの「安全とおる」君なのだ。
画像では見えていないが、すぐ隣には派出所があるためリアルに安全。ただコイツ目宛てで駐車するとかなり怪しまれるので注意が必要だ。(人形手前に段差があることも注意すべし)
注目すべきは、安全とおる君はひとりぼっちではないということだ。これが他の朽ち果てた蝋人形とは違うアイデンティティである。
しかも女性。「たかせあん」と名乗る少女は、やや着ぶくれしながらもとおる君への恋心を抱き、共に交通安全に従事しているのだ。これは薄い本が厚くなるだけだ。
しかしとおるは彼女に振り向かない。彼は高瀬小の子供たちを守るため一生懸命、日々スマイルを振りまきながら仙道地区に行く宝物を見送っているのだ。
灯台下暗しとはまさにこのことか。人口減少の一端には、なぜか地元に出会いを見いだそうとしない青年の主張が蔓延っているのかもしれない。がんばれたかせちゃん!!
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