小坂町営イロハ住宅 (いろは)
About 小坂町営イロハ住宅
秋田県小坂町小坂鉱山字尾樽部73番地にある集合住宅。1961年(昭和36年)の建築で、町内ではあけぼの住宅に並ぶ古さを誇るレトロ建築である。1棟4部屋の3棟構成。
スポット評価
終末度合い | 20 |
訪問難易度 | 17 |
観光地要素 | 08 |
化石的価値 | 18 |
総合評価 | 63 |
長らくレトロ建築を見てきたが、アパートに感動を覚えたのは久々の感覚だった。たどり着けたことを光栄に思う。
小坂町営イロハ住宅のさじなげB級ポイント
やはりこの町のポテンシャルは計り知れない。上面だけを見て演劇に踊らされていたのは我々の方だったのかもしれない。
B級グルメ「かつラーメン」はさっぱり口に合わないが、それは地域に入り込めていない証拠とも考えられる。静けさは迎合しないという気概の表れか。
目的である町営住宅へ向けて地図を確認するが、カーナビで出てこない。
歴史ある場所のはず…まさか閉山したのだろうか。
仕方なく大字を徘徊すること20分余り、丘の上に彼は現れた。
秋田県道2号線「樹海ライン」の脇道、あけぼの住宅(一部解体)とひまわり住宅(全戸解体済)の手前にある冬期間閉鎖の旧道沿いに入口があった。
急坂を登れば歴史はすぐそこに。博物館より足で稼ぐのが楽しい。
ここは朝日が丘鉱山住宅(古苦竹100mほど西・解体済+更地)に代表される鉱山社宅の解体に伴って建築された町営住宅群のひとつで、現代に町の栄華を伝える数少ない立派な証拠なのである。
建物は2棟あり、全8戸だが半分しか入居していなかった。それでいい。
ただ、異常なまでに入口が低すぎる。140cmほどしかない。
でもそれでいい。この町は疑問が多すぎるから…いつまで我々を楽しませるのか…
【追記】
1982年のゼンリン住宅地図では、「山手ブロック社宅 イ号・ロ号・ハ号」と記されていました。
向かいが山手社宅だったため、解体後イロハ住宅に改名されたものと推測できます。