考える富根少年(かんがえるとみねしょうねん)
About 考える富根少年
秋田県能代市二ツ井町飛根(とぶね)字町頭(まちがしら)にあるJR「富根駅」に併設されている石像。そのむかし富根中学校の卒業制作で建立されていて、見る限りでは一切のメンテナンスが行われていない。彼は自分の人生についてでも考えているのだろうか。
スポット評価
終末度合い | 11 |
訪問難易度 | 7 |
観光地要素 | 9 |
化石的価値 | 10 |
総合評価 | 37 |
彫刻家ロダンや英会話NOVAのCM担当にも見てほしい素朴な出来栄え。武骨な男に言葉はいらないと示してくれるダンディズムがビンビンである。
考える富根少年のさじなげ的特徴
JR奥羽本線と五能線が交わる「東能代駅」から2駅。かつて(昭和47年/1972年から)は農協のマーケットと合体していた東北初の「農協ストアー」だった。しかし時代が早すぎたのか、平成18年(2006年)からは無人駅となっている。
線路は幹線道路から若干外れているため、メイン道路も集落の人以外が通ることはほとんどない。観光地というわけでもなく、商店通りもないシンプルな昭和の街並みが残っている。
そんな地域の有様を、愁いを帯びた瞳で見つめ続けるのが「考える少年像」だ。
当サイト上ではわかりやすく「考える富根少年」と名付けたが、もはや青年であろう彼が居座る石段の下には次のような説明書きが記されている。

この少年、どうやらモデルの「工藤新生」という方(学生?)がいたらしい。しかしながら電話帳で検索しても出てこないため、現在秋田にはいないのかもしれない。いたらコメントください。取材します。
美術科があるわけでもないのに、卒業制作としてなぜこの像が作られたのかはよくわかっていない。当委員会が大きくなれば、いずれたどり着ける日もあると信じたいところだ。
彼は雨の日もハレの日も、富根の未来を考え続ける。
しかし彼が本当に考えていることはおそらくそれではない。ここの駅にはトイレがないので、かれこれ半世紀以上ウンコを我慢し続けているのだ。我慢しすぎた結果、肌にその色が出始めたのだろう。それかもしくは、スケベなことかもしれない…


【追記】
2023年1月再訪。彼は無事に生きていた。随分寒そうだがハゲてはいなかった。
それにしてもまだ考えはまとまらないのだろうか。まさか恋敵でもいるのだろうか…

訪問時、ちょうど鷹巣から電車がやってきた。しかし降りる人はいなかった。
それは彼がクラスで取り残されているように見えた。我々は共感し、仲良くなることにした。