西木村立西明寺小学校潟野分校 サムネ

西木村立西明寺小学校潟野分校 ~片栗七変化~

西木村立西明寺小学校潟野分校 (かたの)

西木村立西明寺小学校潟野分校 外観

About 西木村立西明寺小学校潟野分校

秋田県仙北市西木町西明寺塞神にある学校跡地。敷地は荒れているが、立派な石碑が残されている。1996年に本校の西明寺小学校へ統合となり、校舎は解体された。

スポット評価

終末度合い20
訪問難易度13
観光地要素10
化石的価値16
総合評価59

事前資料と比べて随分と様子が違ったため、見つけるのに苦労してしまった。10年20年に一度取り上げる存在が必要なわけだが、時代を越えて我々が発掘に至ったため報告しよう。

西木村立西明寺小学校潟野分校のさじなげB級ポイント

大曲と鷹巣を繋ぐ国道105号線は進化を覚えない。変わらずの意思は確固たるものがあり、電車たちが終わりを告げようとしている中、車社会も人間の減少により終焉を迎えつつあるのだ。

ひとえに原因はトレインに観光施策を横取りされていたからであり、デカ栗やデカ風船では一時的な盛り上がりを作るに過ぎなかったのである。

北秋田市西明寺

舞台はカタクリ群生地にほど近い八津駅に移る。紫陽花にとって食われたC級物件は冷静に無視し、道のりを北上していく途中の草むらで「西明寺除雪センター」がある。

これこそが学校の跡地なのである。言われてみるとわかるが、これがピンと来なかった。

木こりのシャバシャバジャングル
西明寺除雪センター 入口
西明寺除雪センター 入口

除雪センターの冬以外は全く動きがないわけで。「自然を愛する心から」か、愛しすぎて緑が大胆な侵略を進めまくって令和がさようなら。

そして上画像の奥に石碑(平成元年建立/潟野分校を語る集い実行委員会)が残されていた。

西木村立西明寺小学校潟野分校 石碑入口
※中央部奥から少し右に石碑あり


西木村立西明寺小学校潟野分校は1895年の開校、1930年に現在の場所へ移転し、1957年には西明寺中学校の冬季分校も併設されていた。現在は荒れ果てたが、石碑後ろにベンチが残っていた。

西木村立西明寺小学校潟野分校 石碑裏

少し先の梨子木台は地名通り大地状の場所で、戦後に入植した開拓地だという。確かに後から整備された国道105号線に沿って昔からの集落があるわけがない。

委員一同は県道60号線との合流地点付近が学校跡地のヤマを張っていたため、過去のゼンリン地図を調べる際にも視点から抜けていたのである。

西木村立西明寺小学校潟野分校 遠景

名著「消えた分校の記録」にある跡地には仕切りがあり、公園のように整備されている写真が載っている。そのためまさかこうなっているとは思わなかったのだ。

当時児童は50~60名いたというが、皆まだ地元には帰っていないのだろうか。荒地となった風景の霞には、地域住民が集った運動会や入学式、卒業式も眠っているのでしょうか…。

【追記】
記事作成にあたり捜索に困っていたところ、twitterDMで有志の方がわざわざ国会図書館まで足を運んで秋田県にない時代の地図で調べていただきました。たいへんありがとうございました。