大滝グランドホテル (おおたき)

About 大滝グランドホテル
秋田県大館市十二所町頭にある廃墟ホテル。1996年頃に閉業したといわれているが、2021年現在解体されていない。当然ながら立ち入りは禁止されており、地区の中心にある巨大廃墟として鎖国を続けている。
スポット評価
終末度合い | 20 |
訪問難易度 | 14 |
観光地要素 | 16 |
化石的価値 | 23 |
総合評価 | 73 |
単一建物の廃墟としては県内最大級の規模。その大きさから目立ち方が尋常じゃない。嫌でも視界に入ってしまうその存在感は、たどり着いた観光客全員を見下しているかのようだ。
さじなげ的B級解説
大館市の大滝温泉街が1600年近い歴史(平安時代から)があり、せいぜい70年あまりの森岳温泉や400年ごときの玉川温泉とは格が違う古豪である。バブル期にはまさに湯水の如く観光客で賑わったという。
レジャーブームにのってホテルは増え、現在20軒。(中略)大館市の奥座敷として、また十和田・八幡平国立公園の中継地としての地位はゆるぎない。
「各駅停車 全国歴史散歩 秋田編/秋田魁新報社/1978」より抜粋

しかしいま、その歴史は全く感じられない。残念ながら寂れに寂れた温泉街…?のような500m余りの通りが見えるばかりだ。今年道の駅のできた大湯温泉とは違い、駅もありアクセスもいいはず。どうしてこうなった…。
2~3軒の旅館と飲食店、まとも温泉は湯夢湯夢の湯と軽井沢温泉くらいだ。時を越えて森岳温泉といい勝負となってしまった。川向かいの労災病院が光る。

2005年と明記されたホームページでは11軒の旅館やホテルが並んでいる。しかし五輪荘(2010年閉館)も滝の湯旅館も三福旅館(解体済)も一陽旅館(解体済)もホテル千波も大滝観光ホテルも第一旅館もホテル若喜もホテル白龍閣も大滝温泉プラザもなくなってしまった。
残されたホテル千歳とリトル大滝温泉こそ現代の生き仏か。某紙のニュースで「大館市は50%が空き家」と報道されたこともあり、その勢いはとどまるところをしらない。当委員会監査役のサエモンは富士屋ホテルをよく利用していて、よく整った施設だっただけに閉業時たいへん残念がっていた。

そんな隠されし廃墟テーマパークの主役こそが「大滝グランドホテル」だ。画像ではわかりにくいが2棟構成となっていて秘めた恐ろしさがある。

しかしながらこれだけは覚えて帰ってもらいたい、「大滝グランドホテル向かいにある竹園の飯は超うまい」ということ。
当サイトはグルメを一切推し進めていないが、県内各地を旅した我々がオススメする県北ナンバー1グルメだ。座敷からの廃墟飯を楽しむべし。
1999年に社会人になって初めての出張で大滝温泉の第一旅館に泊まりました。
当時の女将の「私の欠点はサービスが良すぎることだ」の言のとおり
とんぶりをはじめ秋田、大舘の珍味が山のように提供されたのを昨日のことのように
思い出します。
2022年4月8日に仕事で近くを通りかかり車で温泉街を流しましたが、
あまりの廃れっぷりに言葉もありませんでした。
第一旅館は木造で当時でも古びた印象でしたが、廊下の床や柱にはツヤがあり
お風呂は確かタイル張りで昭和レトロ感のあるいいものだったと思います。
時の流れ、人の世の移り変わりの激しさに諸行無常を感じます。
疾病ウルフさん
県内でも大滝の退廃っぷりは涙もちょちょ切れてしまいます。
人間ひとりではどうしようもできないのだなと感じる場所ですね。
わたしたちも往時の姿を見てみたかったです…