大仙市小出澤会館 (こいでさわ)
About 大仙市小出澤会館
秋田県大仙市内小友下小出沢にある部落会館。建物は老化が激しいが、使われている形跡を確認できる。小集落の狭間にあり、公園のようなスペースもあるがそちらは全く使われていない。
スポット評価
終末度合い | 15 |
訪問難易度 | 13 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 19 |
総合評価 | 61 |
行き止まり集落かつ旧市境(大曲市~南外村間)にあるため、住民以外が訪れることはまず考えられない。その絶妙な立地とデザイン性は癖になる。
小出澤会館のさじなげB級ポイント
かつて川が大きく曲がる場所という理由で名付けられ、昭和期から開発が始まった大曲は比較的新しい町である。河川輸送全盛期には角間川地区が一世を風靡し、現在はイオンが新しいからと秋田市にマウントをとる豪農たちが蔓延る。
ただ発展しているのは市街地のみであり、山林沿いには怪しいスポットがちらほら出現する。昔ながらの姿を令和に残しているのである。
大曲駅前から農業科学館を通過し、大曲ICから西に3kmほど進んだ105号線の南外村境界沿いに入口がある。
集落を示す看板があるのでそこから南下(上画像)してしばらく進む。10戸ほどの小出沢尻集落と下小出沢集落を通り過ぎると、ヤツは現れる。
左が部落会館、右が消防設備と広場になっている。1980年代の道路地図には建物が明記されているが、2000年代の地図では表示されていないものが多い。
一見分校にも見えるが、調べたところ学校として使われた形跡はない。1975年までは1km手前に大曲市立中山小学校(解体済)が開校されていた。
会館向かいの公園らしきスペースには、何年も使われていないであろう鉄棒(画像中央奥)が設置されていた。もはや何人が使ったかも怪しい。
奥には上小出沢集落があるが、現在は5~6戸が残るのみである。小さな部落の小さな施設を見学すると、自らの知らない世界を垣間見ることができる。
【2023.01追記】
2022年8月再訪。色味といい立地といい、なぜか魅力を感じる施設である。
ただ相変わらず積極的に使われた様子はない。毎日通り過ぎる人は何を想っているのだろうか。