由利海岸波除石垣 (なみよけいしがき)
About 由利海岸波除石垣
秋田県にかほ市芹田および飛地区にある石のまとまり。江戸時代に人力で作られた石垣で、2006年には国の指定史跡に認定されている。
スポット評価
終末度合い | 10 |
訪問難易度 | 08 |
観光地要素 | 14 |
化石的価値 | 14 |
総合評価 | 46 |
言われなければこれが人力だと気づくはずもない。それよか金浦があまりに小さな町であるため、白瀬矗とネイガー以外忘れてしまうもったいないスポットなのである。
由利海岸波除石垣のさじなげB級ポイント
「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」というものがあるらしい。wikipediaさんに丁寧に解説されていて、秋田県ではひとつしか認定箇所がないのだという。
そう聞けば足を運ぶほかない。我々はにかほ市沿岸の金浦地区に到着していた。秋田で最も早く桜咲く「勢至公園」も有名な場所である。やはり忘れていた。
こう見えて、駅舎に飲食店が残る県内でも数少ない憩いの場なのだ。学生さんたちは帰りの電車を待ちながら、2階図書館スペースや立派な駅舎内で青春を過ごしているのである。
地域のつながりも狭く、強固である。小さなカフェは思い出を繰り出し、ピアノから漁港の香りを醸し出す。いちじくをスケッチすれば立派なよそ者扱いだ。早めに現地へと向かおう。
金浦では来年から一般人の釣りが禁止される。マナーの悪い人間たちに廃墟まみれの海岸は似合わないからだ。怒りが傾くと取れ高が下がってしまいそう。
海岸沿いを仁賀保駅側に向かって北上すると、道中に風車が見えてくる。そこが今回の目的地だ。
岩のくずれと波状貿易
由利海岸波除石垣はご覧の通り、テトラポットの原型たちである。
かつてはここを築き上げた本荘藩二万石にちなみ、「万石堤(まんごくつつみ)」と呼ばれてきたらしい。どこかの将軍を思い出してしまうが、時代が違うのでただのミスリードである。
海の向こうに飛島が見える。人はいなくとも、実に綺麗な場所だ。
県のページには今まで見たことないくらい丁寧な史実が記載されており、行政の力が入る強さをひしひしと感じざるを得ない。近代だけでなく、ほかの現代遺産も保護してほしいものである。