伊豆温泉 (いず)
About 伊豆温泉
秋田県由利本荘市矢島町城内小田にかつて存在した民営温泉。建物がそのまま残り、民家として利用され続けている。看板や掲示物類は一切見受けられない。
スポット評価
終末度合い | 15 |
訪問難易度 | 14 |
観光地要素 | 13 |
化石的価値 | 14 |
総合評価 | 56 |
普段見慣れていても、人間には見つけられないものがある。示されるものだけが真実ではなく、小さな疑問や好奇心を原動力にして生きなければならない。
伊豆温泉のさじなげB級ポイント
いやさすがに、矢島町はもう散策しつくしたはずが…。
生駒城の殿様はそこら中に秘宝を隠すゴールドロジャーだろうか。グランドライン(鳥海山の県境)を越えることはできなかったが、多くの財宝が町には眠っているようである。
まつ子氏のウォーキング場としても知られる矢島駅前である。その広さは人でにぎわっていた頃がいつかも教えてくれない。現在の観光や経済の要素では人を呼び込むのにも限界がある。
まずは駅舎内の観光案内所で「伊豆温泉について教えてください」と尋ねてみることにした。
すると「いや…知ら…ないですね。午前中にも聞かれたのですが…」というふざけた嘘をぬかしていた。
これでは赤字路線も納得である。虚像人気のお姉さん方に大金でも払っててもらおう。
城下町の小さな櫓
矢島保育園から祥雲寺を見つめると、その間に大きな建物があるのがわかる。10年前に町を歩いたときは寺の歴史ばかりたらたらと教えられたものだが、隣にこやつがいるとは教えてくれなかった。
先ほどの廃墟向かいに急で狭い上り坂があり、駆け上がるとそれは見えてくる。
お世辞にも、かつて温泉がそこにあった入口だとは考えられない。
伊豆温泉は矢島駅から徒歩5分の好立地にあった。ネット上には2015年の訪問歴がひとつだけ残されているが、ほどなく休業になったようだ。
手前は荒地になっているため、長年その存在に気づくことができなかった。
おしなべて民営施設は観光マップや冊子に取り上げられることが少なく、時代の波にかき消された存在を利用することができなかったことに後悔が残るスポットだった。
【追記】地元住民によると、2016年頃に閉業したとのこと。