天拝温泉 (てんぱい)
About 天拝温泉
秋田県由利本荘市西沢上屋敷の東約1.5kmの場所にある温泉跡地。1989年に閉業したが、当時も今もその実態を知る者は地元でも限られているという。
スポット評価
終末度合 | 20 |
訪問難度 | 18 |
観光要素 | 17 |
化石価値 | 22 |
総合評価 | 77 |
ワケあって調査に半年以上かかった物件である。しかしその真実は謎に包まれた部分が多く、有識者からのコメントを待ちたい。
天拝温泉のさじなげB級ポイント
旅館君乃家を掲載した際に、由利町の秘めたる力を痛感した。エロ自販機は亡くなろうとも、大人のオモチャが大量に散布されているということを。
しかしながら西沢小学校や釜ケ台小学校よろしく、ここ数年で解体される場所も増えてきた。我々は代替品では満足できないオリジナル原理主義者だというのに。
嗚呼哀れな西沢君。どこへ行ってしまったのですか。
その姿を探しておもちゃ館から将軍様も無視して南下を続ける。このままだと南由利原の展望台に行ってしまい廃墟に涎を垂らしてしまうので、いったん落ち着いて上屋敷集落で立ち止まった。
言い伝えによれば、上屋敷にある「巴館」は平安末期の武将木曾義仲に仕えた巴一族の一部が流浪してきた場所なのだという。まあ面倒な古い歴史はいったん置いておこう。
そしてその隣、三叉路の極細路地を降りた先にスパがある。悲しみを水に流せるだろうか…
操浴と後悔の念
天拝温泉は1854年に湯治場として開湯、かつては胃腸病や打ち身、皮膚病等多くの病気に効果がある話題になり、周辺市町村や県外からも多くの湯治客が訪れたという。
しかし現在でもアクセスが難しく、除雪も難しい道中なため夏季営業が中心だった。
60年代は70年代の航空地図を見ても湯治場らしき建物は見当たらないが、驚くべきことに2000年代前半の調査書類には建物の写真が残っている(源泉の写真もあった)。
1989年閉業のため、80年代の数年間のみ民間施設として営業していたのだろうか。
敷地を散策すると、確かに湯治場だったような石段もいくつか見受けられる。
周辺は車30台程度が停められるスペースもあり、行き止まりとは思えない開かれた場所だ。脇を沿う天拝川の流れも見事なもので、鳥のさえずりは我々の訪問を知らせているようだ。
一番奥にある小屋が源泉(21度)。訪問後しばらく経ってからわかったことだが、現在も近くの工務店が保養所として管理しているらしい(未検証)。
ということは…もしかしたらまだ入れる場所があるかもしれない!?しかし冬は通行が困難だ…。だが夏は絶対アブだらけだ…。いつ…いつ行けばいいんだ…。