田沢湖スイス村 (すいすむら)
About 田沢湖スイス村
秋田県仙北市田沢湖潟(字荒沢)にあった観光テーマパーク跡地。1988年に開園したが、アクセスの悪さなどから2001年11月で閉園した。建物は解体され、何も残っていない。
スポット評価
終末度合い | 17 |
訪問難易度 | 16 |
観光地要素 | 16 |
化石的価値 | 10 |
総合評価 | 59 |
建物が残ってさえいれば、ベスト5入りも見込めた名所だったはず。新たな設備が建てられる見込みもない場所のため、特段解体しなくてもよかった気がするがそれはエゴである。
田沢湖スイス村のさじなげB級ポイント
まずは合法独立村について説明しなければならない。これは80年代後半のバブル期に発生した権利者の残骸であり、「村」を名乗るという統一ルールで展開された甘い街づくりの一端である。
現役施設としては「秋田ふるさと村」、「ポンポコ山公園バンガロー村」、「角館歴史村」がある。
嗚呼お美しい田沢湖の水面よ。汚れきったさじなげ委員の心とは違い、ツルツルに透き通っている。
クニマス君も喜んでいることだろう。末永く保たれてほしい大自然である。
優雅なドライブが楽しめる湖畔の道のりだが、その南西部に「上大沢」というバス停がある。
周囲に家屋も何もない場所だが、ひとつだけ不吉な登り坂が見える。それこそが平成のジュネーブ本部跡地というのだから、世の中はわからないものだ。またひとつ魅力が増える。
個性創成大反省
田沢湖スイス村は1988年に開園した大型テーマパークで、スイスに関するジオラマ館やカートランド、レストランなどを整備した町の目玉施設としてPR展開された。
当初はミナミ無線電機という会社が運営していたが、その後東日本ハウスに売却されたのち2001年に閉園となった。わずか13年という短すぎる生涯だった。
当時の映像にも、その規模の大きさがよく表れている。リフトカーや体験工房などもあり、90年代のまっぷるにもセリオンやふるさと村と並んで大々的に掲載されていた。
ただし入園料が大人1,000円なことと、田沢湖駅からも車で30分近くかかるために集客はどう考えても見込めない場所だったことが明らかだ。
これが動画のサムネイルになっている箇所付近と思われる場所だが、往時の面影は全くない。しいていえば不規則な通路が観光施設の存在を伝え続けている。
道路から見るとわかるが、スイス村があったころは湖畔(本記事2枚目)からも建物が見えたことだろう。比べながら撮影したものの悲しみが増えるだけだった。
大木が規則正しく並ぶ。見下ろした田沢湖はより一層感動的だったことだろう。
どの建物がどこにあったかもさっぱり検討がつかない。トップインホテルに泊まってスイス村を観光する時代も、確かにここにはあったはずなのに。謀反は失策に終わっていた。