養命泉 (ようめいせん)

About 養命泉
秋田県由利本荘市親川薬師沢で確かに生きていた廃旅館。2021年夏の散策では見つけることができなかったが、その先には驚くべき真実が…
スポット評価
終末度合 | 25 |
訪問難度 | 24 |
観光要素 | 24 |
化石価値 | 25 |
総合評価 | 98 |
長年ランキングで王者を誇っていた西仙北の田ノ沢を押しのけて堂々の一位である。しかし2024年現在は立ち入りが禁止されており、近寄ることはできない(視聴者からの情報提供)。
養命泉のさじなげB級ポイント
親川の湯のページ掲載後、コメントや問い合わせ含め多数の情報をいただいた物件である。数年前に訪問はしていたものの、その実態が明らかにならないため掲載が遅れていた。
初めにクギを指しておきたいが、ここは非常に危険なため近くへの訪問も自粛を呼びかけたい。

某年某月、さじなげ委員一同は田んぼのあぜ道にいた。以前訪問した際は航空写真通り広い道を右に曲がっていたのだが、なんと入口は左側の重機がある側である。
訪問時は有識者のタレコミ情報により電柱工事のための鉄板が敷かれていたが、通常時は車一台まともに通ることができない狭い道だ。この3キロ先に旅館などありやしないはず…


車幅に対して余裕は20センチあるかないか。にわかには信じられないぬかるみを抜けると重機が立っていた。工事に感謝と謝罪をしつつも、人生で一度の訪問になるに違いない。
途中僅かに停車できるスペースがあり、途中から歩いて向かった。信じて進んだその先には…
生きていた伝説の命


いや、やはりないか…と思いかけたそのとき、画像二枚目左奥に何かが見える…!?!?
嘘だと言ってくれ。こんな道路の先に建物があるはずが…

養命泉はありました。本当に実在していたのです。思わず口語体になってしまった。
情報を寄せ集めると彼は2006年の廃業。その後建物は放置されているという。外から見る限りでは宿泊設備はもちろん、温泉や食堂のような広間があったことも確認できる。

その立地は1960年代の地図を見ると納得できる。現在は山林に戻っているが、かつては大内町側から旅館(画像中央)の近くまで田畑が耕作されているのがわかる。
それに親川(現7号線/画像)から大内のぽぽろっこ付近まで抜けられるようになっていた。現在は東北自動車道が整備された関係で画像右上付近の道路や田畑が消滅している。

加えて国土理知院の航空写真をご覧いただこう。1976年の画像だが、上画像から10年余りで僅かに獣道を残すのみとなってしまった。左上にある点が養命泉である。
現在は画像中央に大内JCTがあると思っていただければ伝わるだろうか(右下にセブンが建った)。

廃業から18年…以上は経っている気がするが、ヤツは山の奥深くで我々を待ち構えていた。
看板らしきものは見当たらない。ただ電柱は本建物と、隣にある小屋に電気を注いでいるようだ。

実に、実にアブナイ。1階は0.7階になっているではないか。支えが何とも頼りない。
そして情報提供によると、なんとここは今でも「ぽぽろっこ」の源泉に使われているのだという。

実際に館内の看板を確認してみると、確かに「養命泉」と書かれている。今まで何度も利用してきたのに…どこにも歴史的説明がないの勿体なさすぎる…
「一年に一度は源泉の補修工事をしている(隣の建物は知らんけど)」らしいが…それを聞いた直後に三セクが解散してしまった。新体制でも末永く源泉が維持されますように…そしてできれば温泉の歴史を掲示しますように…