角館町立下延小学校 (しものぶ)

About 角館町立下延小学校

秋田県仙北市角館町下延段添にある学校跡地。1985～1991年の間に閉校したとされるが、これまでどの書籍にも情報がまとめられていない。天下のwikipediaにも掲載されていない幻の学び舎なのだ。

スポット評価

町の歴史に完璧というものはない。人間がいなくなれば誰も語り継いでくれないのである。またひとつネットの渦にデブリを追加したこと、心から恥じぬ。

角館町立下延小学校のさじなげB級ポイント

全く殿様はスクラップ&ビルドに厳しい。いよいよ後ろを振り返る余裕もなくなってきた宇宙戦士には、現実を見せつけても飲み込んでいただけないことだろう。

世が流行り病に打ち勝ち、外国人観光客が戻り始めたエセ京都に向かうんどすえ。

間違えた。町中に向かうはずが工業地帯に来てしまった。寒さで頭が凝り固まっているのだろう。

だが真相は異なる。地域不適合な同志から「謎の廃校がある」という情報がねじ込まれたからだ。自力で航空写真から探すとは何というタフガイだろうか。代わりに向かわせていただいた。

図らずも、ネットでは80歳へのお祝い金を継続するというクソ議決が全国的に晒し上げられていた。

いやいやそんなふざけた町のはずがない。仙北を愛するさじなげ委員から名物件を紹介して進ぜよう。

実に空っぽのヒストリー

角館町立下延小学校は1878年の創立で、裏面の記載によると「1975年 下延、角館、雲然の統合により、繰上げ創立100周年記念事業の一端として記念碑を建立す」とある。

しかしゼンリン地図には85年地図にも小学校との記載がある。これは統合することが決まってから閉校までに年数を要したという趣旨だとくみ取ればいいのだろうか。

何よりも問題なのが、行政発行冊子に本校の記載が全く持って抜け落ちている点にある。

唯一の記述は1975年発行の「角館誌 第6巻」のみで、西長野小と合わせて敷地の広さや改築年が明記されているのみとなっている。仙北市誕生以降は市史の発行がないため、ちょうど穴が開いているのだ。

ちょっとした公園レベルの小さな敷地に、小さなコミセンが残る姿はあまりにもあっけない。

現地に掘られた石のヘコミでしか歴史を知ることができない。我々は旧石器時代の洞窟でも探検しているのだろうか。それくらいこの町は広く深いと言うのだろうか。