百宅高野台 ~立ち入り不可のシャングリラ~

百宅高野台 (ももやけこうやのたい)

百宅高野台 外観

About 百宅高野台

秋田県由利本荘市鳥海町百宅高野台にある集落跡地。鳥海ダム建設のため、2021年頃から一般市民は立ち入りが制限された。ほどなく湖に沈むこととなる。

スポット評価

終末度合20
訪問難度17
観光要素13
化石価値15
総合評価65

住宅があるうちに訪問するべきだった。ガイドのおじい様方も百宅中周辺がメインで、ここまで来ても写真を撮ることがなかったそうだ。持っている方がいれば是非ご提供願いたい。

百宅高野台のさじなげB級ポイント

どっかのトンカツ屋よろしく、当委員会は破産の危機にあった。度重なる夜遊びや、地元の偉い方々を参考にした乱痴気騒ぎにより深刻な資金難に陥っていたからだ。

ハニトラと金で操られ、やりがい搾取により希望を見失っていた我々に一筋の光が舞い込んだ。「鳥海ダム展示室建設のため、冊子を作ってほしい」と。

2021年頃から、ダム建設のため百宅地区(参考:過去記事)への立ち入りは制限されている。特に中直根(なかひたね)から下百宅(しもももやけ)に至る糸桶沢~タカノス間の登り坂(旧メイン生活道)は封鎖されてしまった。

しかしながら、今回は建設事務所の許可を得て特別に大型ダンプが飛び交う作業現場となった集落跡地を歩いて散策させていただけることになった。

百宅小中学校跡地(2025年5月撮影)
百宅高野台 手代沢林道

ガイドである百宅マイスター(15年来の仲)とともに、通常の散策では赴かない高野台地区を歩くこととした。

林道の話で日が暮れそうだったが、我慢してその先にある廃村に足を踏み入れよう。

人里離れた土着の信仰

百宅高野台
百宅高野台 電柱高野ノ台線

百宅高野台はダム建設によって離村した集落跡地。メインの上百宅(現在の堤防エリア)や下百宅(学校跡地)から更に離れ、1998年には3世帯(空き家2軒)が生活していた。

大字は高野台・遠上・中田代で、上画像でいう左の通路が後からできた下百宅梵天平に通じる道路、右の道路が昔からある林道跡だ。

屯所 百宅高野台

遠上方向を眺める。画像奥には屯所があったと地図は語っている。

ガイドさんから集落の歴史を聞くことはできるが、そこに情熱は乗っていない。暮らした人間のプライドと史実の真実には及ばないのだ。それだけが残念でならない。

ケーブルテレビ 百宅高野台手前

テレビもさぞ見づらかったことだろう。現在は大体道路作業のため、集落跡地に張り巡らされた電柱が再利用されている。

しかし数年後、このテレビ柱も電柱もお役御免だ。今歩いている場所はもう来れないかもしれない。

屯所

また来れる日はあるのだろうか。ヘルメットをかぶり、トラックを避けて潜入した高野台は、もう集落ではなかった。作業員は田畑を還し、ダンプ専用道を整備しはじめている。

しかしその姿もまた百宅の運命だ。今しか見れない姿をひとつでも多く目に焼き付けていただきたい。

百宅集落の記録

最後に宣伝で申し訳ないが、堤防前に6月開設された「鳥海ダム展示室」に記録冊子を展示させていただいた。微力ながら集落と地域の伝承に携わることができ、たいへん感謝している。

地区の情報は建設事務所が制作した「百宅の記録(カダーレ蔵書あり)」を見れば完璧だが、その姿は現地とこの冊子で体感していただきたい。ということで販売もしているのでよければお求めあれ。

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