やまびこ文庫広場 (八郎潟町)

About やまびこ文庫広場
秋田県南秋田郡八郎潟町真坂石塚にある公園らしき存在。15年以上放置されており、子供の遊び場としては全く向いていない。
スポット評価
終末度合 | 22 |
訪問難度 | 19 |
観光要素 | 19 |
化石価値 | 23 |
総合評価 | 83 |
国道7号沿いに限って言えば最強レベルの廃墟になるだろう。知ってしまったが最後、笑って見過ごすことなどできやしない。しかしレスキューもできやしないのだ。
やまびこ文庫広場のさじなげB級ポイント
古くから彼の存在は認知していたが、如何せん訪問できる期間がたいへん限られる。何度見ても遊具らしき物体は木に覆われているし、車を停める場所もないため満たされない幸せが我々を苦しめていた。
秋田という蟻無しアリ地獄での度重なるストレス社会において、一筋の光は記憶に深く刻まれていたのである。

軽自動車1台もまともにつけられない片側1車線の入口はあまりにも忍びない。小池板碑群手前のローソンか真坂ドライブインから歩いてくるほかない。アクセスも全くもって優れない。
しかし苦労のない思い出があるだろうか。圧制や抑圧に耐えたからこそのドライブが実現しているわけで、僅かな収入を希望に落とし込む絶世の機会を設けずして何が秋田県人か。

ネットで検索せど塵一つ出てこない公園を誰が見つけようか。弔いの陽は賽の河原に足を向ける我々を照らしている。日に日に衰える体力や美貌を捨ててでも、目の前の現実は捉えるべき宝だ。
枯れてゆく僻覚えは美化するに限る。変わりゆく輝きはすぐ先で満開となった。
ハッピーラッキーエクスチェンジ


やまびこ文庫広場は1993年の整備で、それまでは一般所有の畑だった。看板のとおり日本生命財団の助成により不自然な場所に出来上がり、ご覧の有様となっている。
「遊具は大事にいたしましょう」の指示を懸命に守り、多量の木々が部外者の訪問を固くガードしている。鉄壁のディフェンスは地域との交流を頑なに拒むどこかの自治体のようだ。

当時遊んだ子供が見たら卒倒する見栄えだ。確かに回転ブランコも足場付き登り木も現存はしているが、ハッピー要素だけはどうしても見当たらない。おかしいな。
なぜか仕切りも存在せず、万が一左脇から滑り落ちると自動車正面衝突の恐怖が待ち受ける。


滑り台で遊ぼうと、ターザンロープで遊ぼうとゴールは樹海である。オープンワールド時代を脈々と逆行した閉鎖空間は唯一無二の芸術を作り上げている。これが八郎潟パビリオンだろうか。
悲しいことにどこが足場かもわからない状況のため、通常の靴での訪問は推奨できない。

のちに調べて判明したことだが、この地は1998年から2005年頃まで地元のボランティア有志「八郎潟青年者異業種交流会メビウス」によって定期的に清掃されていたようだ。
そこには整備された在りし日の公園があり、化石すぎた写真たちは知らないはずの懐かしさとして頭を駆け抜けていく。中庭もあるというものの、どこかさっぱりわからなかった。

そして大変残念なことに、地元有志の団体は2012年以降事実上活動を休止している。
現在の八郎潟にもボランティア団体は存在しているが、やまびこ館および文庫広場は完全に忘れられてしまったのだろうか。それとも何かトラブルが…?有識者がいればコメントいただきたい。
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